小陰唇縮小術

こんにちは。
みかこクリニック院長の髙木美香子です。
私がご質問にお答えしていきます。

小陰唇縮小の手術を受けたいと思っています。
いろいろ調べているのですがイメージがわきません。
実際の手術はどのような感じなのですか?

はい、イメージがわかないのは仕方ないことだと思います。

クリニックに来られた患者様には、いつも実際の症例写真をたくさんお見せしながらご説明していますが、カウンセリングに行くかどうか迷っている段階では、なかなかご自分で調べるのが難しいと思います。

そこで、まずは、お写真の使用を承諾していただいたモニター患者様の貴重な症例写真をご紹介しますので、少しでも具体的なイメージを掴んでいただければと思います。

手術の症例紹介【目次】
(クリックすると各症例にとびます)

(1)モニター患者様A様(先端のみ切除した症例)

(2)モニター患者様B様(大きさに左右差のある症例)

(3)モニター患者様C様(「切り過ぎ」防止の工夫)

(4)モニター患者様D様(大きさに左右差がある症例)

(5)モニター患者様E様(両側の先端を切除した症例)

(6)モニター患者様F様(副皮の余りが多い症例)

(7)モニター患者様G様(縦方向の短縮を追加した症例)

(8)モニター患者様H様(副皮も両側切除した症例)

手術の症例紹介(1)

ご紹介するのはモニター患者様のA様です。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいた患者様には、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

さっそく、写真をご覧いただきます。
まず、手術前の状態です。

ボカシを入れていますので完全には分かりにくいと思いますが、今回ご紹介する患者様は、副皮がほどんど目立たないタイプの患者様です。

そのため、小陰唇の先端のみを切除しました。

下の写真が手術終了直後の状態です。

手術の直後ですので、麻酔薬の影響で腫れが強く出ています。

次に、手術後8日目に抜糸した時の状態です。

左側の写真は、右側の小陰唇のみ抜糸して、これから左側の抜糸を行なうところです。右側の写真は、両側の抜糸を行なった後の状態です。

片側抜糸した時点でのボカシのない拡大写真をご覧ください。

糸が残っている左側と比較しても、右側は抜糸直後から縫合の糸の跡がほとんど残っていないことがお分かりいただけるかと思います。

そして、手術前と手術後1か月の比較です。

小陰唇の手術は、写真の撮り方一つで結果が異なって見えるため、小陰唇を閉じた状態と広げた状態の両方を撮影しました。

私のクリニックでは、院長の私が形成外科医ですので、手術にあたっては特に仕上がりの綺麗さにこだわっています。

そのため、小陰唇縮小術のみの場合でも1時間は手術時間を要します。副皮切除や副皮の外側皮膚切除を追加する場合には、2時間近く時間がかかることもあります。カウンセリングでこのことをお話すると患者様に驚かれます。

人生で一度あるかないかの『小陰唇縮小』の手術です。その検討をする上で、少しでもお役に立てるよう、今後も症例写真を含めていろいろな情報を更新していきます。

手術の症例紹介(2)

次にご紹介するのはモニター患者様のB様です。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいたB様にも、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

ご紹介するのは
「小陰唇の大きさに左右差がある症例」です。

手術前の状態をご覧ください。

ボカシで少し分かりにくいですが、向かって右側の小陰唇は大きく、左側は非常に小さいことがお分かりいただけると思います。

このような場合、大きい側の先端を切除すると、どうしても手術後に左右差が出てしまいます。

そこで今回のようなケースでは、大きい側の先端は残して、根元の部分を減量する方法を推奨しています。

手術直後の写真をご覧ください。

先端にはメスを入れず、根本の部分で減量しています。

みかこクリニックではこの方法を
『小陰唇基部切除術』と呼んでいます。

1か月後の写真をご覧ください。

手術の傷は小陰唇の根元にあるわけですが、傷跡は全く分かりません。

改めて手術前後の比較写真をご覧ください

いかがでしょうか。もともと自分の組織である小陰唇の先端組織が残っているので、とても自然な仕上がりだと思います。

どれだけ工夫をしても、天然の形態を再現することは不可能ですので、自分の組織を残す方法は理にかなった方法だと考えています。

手術の症例紹介(3)

次にご紹介するのはモニター患者様のC様です。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいたC様には、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

C様の症例では、『小陰唇縮小術』で私が行っている手術の工夫のひとつも併せてご紹介していきたいと思います。

さて、小陰唇縮小術の失敗として問題になるのが 、いわゆる「切り過ぎ」による変形です。

手術後に「期待していたより大きい」と感じた場合には追加切除で修正が可能ですが、切り過ぎてしまった場合には元に戻すことはできません。

では、なぜこの「切り過ぎ」が起きるのかと言えば、小陰唇が固定された部位ではないため、デザイン通りに切ることが難しいということが原因だと思います。

つまり、「切り過ぎ」を回避する重要なポイントのひとつが、「デザイン通りに切る」ことにある、ということになります。

そこで、「デザイン通りに切る」ために、みかこクリニックで行っている工夫をご紹介します。

写真をご覧ください。
まずは、執刀準備が完了した状態です。

組織を引っ張るための牽引糸をかけてから、手術を開始しています。

上の写真は、副皮を切除し、これから小陰唇を切除しようとしているところです。

小陰唇先端にかけた糸をけん引し、緊張を一定にした状態でメスを入れると、デザインの通りに切除することができます。

少し専門的な話になりますが、皮膚を真皮まで均一に切開すると、皮膚が縮んで傷が開きます。

けん引によって緊張を保ったまま皮下組織を切除すると、皮下組織が皮膚より少し多めに切除され、いわゆる『V字切除』と同じ効果が得られます。

手術終了直後の状態です。

手術から7日目、抜糸直後の状態です。

最後に、手術前後の写真をご覧ください。

手術前と1か月後の比較写真です。

手術開始前に組織を引っ張るために糸をかけることは、やや手間が増えて手術の時間が長くなってしまいますが、みかこクリニックを開院して以来ずっとこの方法をルーティンとして行っています。

これが私が30分以内で手術を終えることができない理由の一つでもありますが、患者様にとってはおそらく人生で一度きりの手術ですので、そこで時間を惜しむ理由はないと考えています。

今回ご紹介したのは、『小陰唇縮小』の手術における工夫の一端で、他にも色々と工夫や配慮を凝らして行っています。

手術の症例紹介(4)

つづいて、モニター患者様のD様をご紹介します。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいたD様にも、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

小陰唇の左右差を気にされて手術の相談に来院される患者様は少なくありません。

片側が非常に小さくて左右差がある場合、小さい側をさらに切除することはできませんので、その場合は反対側のみに手を加えて、いかに自然に仕上げるかということが課題になります。

その際、小陰唇の先端を切除するという選択肢だけでなく、他の選択肢もあることが重要ではないかと思います。

今回は、そのような片側が非常に小さいため左右差がある症例です。

ご紹介するD様は、片側のみに手術を行った患者様です。

手術前の状態をご覧ください。

手術では片側の副皮切除と小陰唇の基部の切除を行いました。

手術前のデザインをご覧ください。

手術後1か月の状態をご覧ください。

完全な左右対称の形に仕上げることはできませんが、とても自然な仕上がりだと思います。

患者様からも「大満足ですよ!」と元気よくおっしゃっていただき、とても嬉しくなりました。

小陰唇は誰一人として同じ形態の方がいらっしゃいません。縫合の丁寧さもさることながら、その患者様の小陰唇の形態に応じた手術を行えるように、手術方法のバリエーションを多く持っていることも重要な要素だと思います。

手術の症例紹介(5)

つづいて、モニター患者様のE様をご紹介します。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいたE様にも、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

E様の症例は、両側の小陰唇の先端を切除した症例です。

手術前の状態をご覧ください。

そして、手術から1か月後の状態です

ご覧の通り、1か月後には傷口も綺麗で形態も良好です。

途中の経過もご覧ください。
手術終了直後術後7日目の抜糸直後の状態です。

手術終了直後は、腫れのために実際の倍ぐらいの厚さになっていますが、手術7日後(抜糸時)には、8~9割程度の腫れが引いています。

これは、創縁をより正確に合わせる目的で、埋没縫合の直前に創縁に生理食塩水を注入し、真皮を膨らませてから埋没縫合を行っているためです。

傷を綺麗に仕上げるために私が行っている工夫のひとつですが、このひと手間で仕上がりが違ってくると考えています。一つ一つの工夫の積み重ねが最終的に大きな差を生むと思っています。

手術の症例紹介(6)

つづいて、モニター患者様のF様をご紹介します。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいたF様にも、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

F様の症例は、小陰唇そのものはあまり大きくなく、小陰唇外側の副皮の余りが多かった症例です。

術前の写真がもうデザインをしてある写真になりますが、手術前後の比較をご覧ください。

小陰唇より外側の皮膚が多く余っていおり、小陰唇は向かって左側がやや右側より大きいという状態です。

小陰唇より外側の皮膚が多く余っていおり、小陰唇は向かって左側がやや右側より大きいという状態です。

手術後は、すっきりとした印象になりました。
手術のデザインもご覧ください。

小陰唇外側の余剰皮膚を、大陰唇と小陰唇の境界の溝に一致するように切除するデザインとしました。

小陰唇は、左右の大きさを揃える目的で、向かって左側の基部を切除して縮小しました。

小陰唇の形態は十人十色です。小陰唇縮小術は『切って縫うだけ』の手術ではありますが、どこをどのように切るか、その方に最適なデザインとはどのようなものか、などの点を考えるのは決して容易ではありません。患者様にご満足いただくためには、手術デザインのバリエーションを多く持っていることが大事だと思います。今後もより多くのバリエーションをご紹介していきたいと思います。

手術の症例紹介(7)

つづいて、モニター患者様のG様をご紹介します。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいたG様にも、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

G様の症例は、小陰唇の縦方向の短縮を追加した症例です。

小陰唇の縮小を希望される方を拝見しますと、ヒダが縦方向にも横方向にもひだが伸びている場合があります。

この場合の「縦方向」「横方向」というのは、下の写真(手術のデザイン)のようになります。

小陰唇が横方向だけでなく、縦方向にも伸びている場合、ヒダの一部が折れ曲がっていることがあります(下の写真の矢印部分)。

横方向にだけ縮小した場合、ヒダの折れ曲がりが残り、まっすぐな小陰唇にならないことがあります。

そこで、G様のケースでは、縦方向にも縮小する目的で、肛門側の組織を一部楔形に縫縮しました。その手術デザインが下の写真です。

そして、手術直後の状態です。

術前と術後の比較写真をご覧ください。

手術後は、縦方向に折れ曲がりやうねりのない、ストレートな小陰唇に仕上がりました。

縦方向にも短縮するという今回の手技は、大変手間がかかるため、私のクリニックでこのデザインをご希望される場合には、オプションでの追加をお願いしています。傷を綺麗に仕上げるための工夫もいくつも行っているのと同様に、一つ一つの工夫の積み重ねが最終的に大きな差を生むと思っていますので、「小陰唇縮小術」をお検討中の方にはぜひ参考にしていただきたいと思います。

手術の症例紹介(8)

つづいて、モニター患者様のH様をご紹介します。

モニターとしてお写真の使用を承諾していただいたH様にも、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

H様の症例は、両側の小陰唇先端の切除に加え、副皮も両側切除した症例です。

まず、手術前の状態をご覧ください。

「副皮」が縦方向にも横方向にも全体的に余剰が大きかったため、全体的に小さくなるようなデザインを行いました。

「副皮」が縦方向にも横方向にも全体的に余剰が大きかったため、全体的に小さくなるようなデザインを行いました。

そして、手術後の状態です。
手術の前後の比較写真でご覧ください。

今回の患者様の場合、副皮の切除は絶対必要というわけではありませんでしたが、副皮も全体的に縮小したおかげで小陰唇とのバランスが良く仕上がりました。整容的な完成度を高めるためには同時に切除して良かったと思います。

小陰唇の形態は個々人によって様々ですので、私のクリニックでは、それぞれの患者様の形態に合わせて、ベストなデザインを考えています。

髙木美香子
みかこクリニック 院長(形成外科専門医)
愛知県一宮市の美容クリニック「みかこクリニック」の院長をしています。形成外科医・美容外科医として20年余りの経験をもとに、患者様おひとりおひとりのご納得のいくゴールに向かって、患者様と共に日々走り続けています。クリニック選びの大切な判断材料として、美容医療の情報発信にも努めています。amebaブログでも日々最新情報を更新していますので、ぜひご覧ください。

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